少女車掌で地獄巡り

日本で最初のバスガイド

亀の井バス HPより

日本ではじめての女性バスガイドが誕生したのは、昭和3年(1928年)温泉地として有名な大分県別府市。当時はバスガイドではなく、「少女車掌」と呼ばれていたそうです。考案したのは別府を全国屈指の温泉地に育てた、実業家亀の井バス創業者の油屋熊八。熊八は別府観光の目玉として、地獄と呼ばれる温泉を観光して回る「地獄巡り遊覧バス」を始めました。そこで名所を七五調の名調子で案内したのが「少女車掌」。特注のスカートにジャケット、革の帽子のモダンな姿で人気となり、観光案内がレコード化されるほどの人気だったとか。待遇は三食付きで月給は20円。うどん一杯が5銭の時代ですからかなりの厚遇だったと言えます。「つぎはその名もめずらしき山の中なる海地獄」これは当時の案内に使われた七五調案内の一節です。この七五調ガイドは1998年に復活し、現在も亀の井バスの女性ガイドにより受け継がれています。

七五調とは

亀の井バス HPより

私もよくわからないので、調べてみました。結果は「和歌・歌謡・詩などで、7音句・5音句の順に繰り返す形式。また、それによって生じる韻律」とありました。分かったようなわからない気分です。もっと簡単な例はないかな~と見て行くとありました。皆さんもよくご存知ですよ。『セブンイレブン、いい気分』です。これは前半の『セブンイレブン』が七語、『いい気分』が五語で構成されています。更によく「韻を踏む」と言われます。これは発音が似ている字句を一定の位置に配置して読む時にリズムを作ることを言います。たとへば「セブン、イレブン、いいきぶん」です。昭和初期に七五調ガイドを考案するとはいつの時代も企画ありきですね。

▪️出典・引用/TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう一直線」・wikipedia

亀の井バス https://kamenoibus.com/