スーパースターゆえに
女性や薬物、アルコール依存に苦しむ
「枯葉」でも書きましたが、来日したミュージシャンの中で一番公演に行ったのが、エリック・クラプトンです。こんなにも惹きつけられるには個人的で申し訳ありませんが、彼の人生に惹きつけられたからです。現在、76歳になると思いますがきっかけは20歳の頃CDで聴いた、ジンジャー・ベーカー(ドラム)、ジャック・ブルース(ベース・ボーカル)、エリック・クラプトン(ギター・ボーカル)の「クリーム」からです。ロック界の最初のスーパーバンドと呼ばれました。難解な楽曲が多い中でアメリカでヒットした「サンシャイラブ」「ホワイトルーム」「クロスロード」などを聴いてからです。3人共それぞれに卓越したテクニックの持ち主です。特にクラプトンはこれまでで最も重要で影響力のあるギタリストの1人と呼ばれソロ、ヤードバーズ、クリームで3度もロックの殿堂入りをしています。これは現在でもクラプトンだけです。そんな名誉も地位も名声もありながら、70年代のクラプトンは女性問題や麻薬中毒、アルコール依存症などで苦しみます。そして苦しみながらもクラプトンのソロ活動は充実していきますが、決定な事がクラプトンを襲いました。1991年クラプトン46歳の3月20日に最愛の息子「コナー・クラプトン」が自宅マンションから転落死したのです。その悲しみは察するに余りあります。しかしクラプトンには卓越したギターとボイスがあります。そしてこの後に名曲『Tears In Heaven』が生まれます。
復活
「いとしのレイラ」以来の4年ぶりのスタジオアルバムが発表されました。1974年の「461 オーシャン・ブールーバァード」です。全米1位となり、クラプトン復活を印象づけました。タイトル名は録音スタジオの住所です。確かマイアミビーチじゃなかったかなぁと記憶しています。アルバム全体が明るい音源に包まれています。今でも好んで聴くアルバムです。中でも「レゲエ」の認知度を知らしめた「アイ・ショット・ザ・シェリフ」は、ボブ・マーリーのカバーです。全米でもシングル1位になりました。薬物中毒から抜けだしたエリック・クラプトンはここから復活の狼煙をあげました。