ワクチン接種世界最速

イスラエルは何故できた

先日ラジオ番組にリモート出演されてた、イスラエルのテルアビブ大学講師 山森みか氏が非常に興味あるお話をされていましたのでご紹介します。日本でも2月から医療従事者からワクチン接種が始まりましたが、中々スケジュール通りにいかないようです。そんな中で、日本と比べて人口が少ないとはいえ、人口約923万人のイスラエルは1回目接種が440万人、2回目接種が300万人に達しました。何故こんなに早く接種ができたのでしょう。

保険機構のデーターを提供

イスラエルはファイザー社に保険機構を介して、市民や妊婦さん、軍人などの接種した国民の様々なデーターを提供しています。これはファイザー社にとってデーター集積に、とても大きなポイントと見られるとの事です。

デジタルヘルスが浸透

イスラエルは日本と同じく国民皆保険制度があり、健康保険機構会員であれば全てのメンバーの過去の医療データーがナンバーで管理されており、年齢毎に接種の対象であるか、また過去の医療履歴もすぐわかるようになっており、接種する会場での問診などもなく、山森さんも接種に5分かからなかったとの事です。筆記具無しのデジタルヘルス化が進んでいるんですね。

ナンバーによるプライバシーは?

イスラエル国民は産まれた時からナンバーがあり、また兵役の義務もあるので全ての個人情報が一元管理されているので、そんなにプライバシーがどうのという事はなく、個人の安心・安全は共同体に還元するという気質が強いとの事です。ただし管理されていても、個人の意見を尊重する事が子供の時からとても大事にされている。

接種効果

現在は以前より感染者が増えていると言われていますが、感染しても重症者は減っていると言われており、確実にワクチン接種の効果が出てきて、医療現場を圧迫せずにその分社会を回せるようになっています。最後に山森氏は接種を2回受けてから1週間以上経過したことを示す証明書「グリーン・パスポート」もあり、行動制限解除になったらカフェやレストラン、また海外旅行や日本にも行ってみたいと話されていました。

山森 みか(やまもり みか)
テルアビブ大学講師
大阪府生まれ。国際基督教大学大学院比較文化研究科博士後期過程修了。
テルアビブ大学人文学部東アジア学科講師。

▪️出典・引用/文化放送