第5のガン治療 光免疫療法

4月の上旬、友人に会いましたが何やら浮かぬ顔をしていました。お父さんを癌で亡くして、お兄さんも癌を発症されたそうです。「癌の家系なんだよなぁ」と言われて言葉がありませんでした。私の家系で癌で亡くなった人はいませんが、今や日本人の死亡原因の1位は「癌」です。早期発見して適切な治療を受ければ約6割の生存率と言われます。言葉をかけれなかった友人の健康をせつに願います。5月8日文化放送にリモート出演された、鎌倉女子大学家政学部教授 木下博勝氏が新しい癌治療法のお話をされていたのでご紹介します。

抗ガン剤、手術、放射線、癌免疫薬に次ぐ治療法

全く新しい治療法で、癌に付着する抗体に光に反応する薬をつけて点滴をして、癌細胞に充分に集まったところで、レーザー光を当て癌細胞を死滅させます。この治療の特徴として癌細胞は死滅するが正常な細胞はほとんどダメージを受けない事です。そして使用するレーザー光が人体にダメージを与えないと言うのが特徴なんです。これを開発したのはアメリカのガン研究所の日本人研究者なんですね。

光免疫療法で癌が破壊されると、癌細胞特有の物質で「抗原」というものが出て、周囲にばらまかれますが、一方で癌細胞の回りに免疫細胞がいっぱい出てダメージを受けていないので、周りの残っている免疫細胞が「抗原」に対して反応してより働くこれを「活性」と呼ぶんですが、同じ癌抗原を持っている癌細胞も攻撃を受けるんですね。そしてこの免疫細胞が全身を巡り転移した癌細胞にも治療効果が期待できます。そしてワクチンと同じで理論的には同じ癌細胞の再発防止も期待できるんですね。現在は切除不能な局所進行、または局所再発の頭頸部(頭、首)癌が保険診療の対象です。そして医療費は1回の薬代だけで400万円です。4回までは公的保険の対象になります。患者負担としては高額療養費制度を使用すれば月に数万から数十万に抑える事ができます。現在は食道癌や胃癌の治験も進んでいまして、今後は他の部位や再発以外の初めてできた癌にも対象が進んで行くと考えられます。

▪️出典・引用/文化放送「おはよう寺ちゃん」

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