新型コロナワクチン

20年前から研究されていた

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新型ワクチン

今回のファイザー社製ワクチンは私も誤解していましたが、新型コロナウイルスの為に開発されたワクチンではなく、20年ほど前から研究されていたワクチンで、2002年のSARS(サーズ)なども経て研究が進んでいました。この研究の一番難しいところは遺伝情報を伝達する物質「メッセンジャーRNA」を人の細胞まで届ける事でした。今回はこれらの事をクリアーして、実用化目前で奇跡的なタイミングでワクチンが完成した事です。人工的に合成したウイルスの遺伝子を使った「遺伝子ワクチン」が世界で初めて実用化され、ウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」を作るための、遺伝情報を伝達する物質「メッセンジャーRNA」を使う画期的なワクチンです。人工的に作って注射で投与することで、体の中でウイルスの「スパイクたんぱく質」の設計図が作られ、それに免疫が反応して抗体が作られます。 このワクチンの特筆すべきは、発症は95%以上抑えられ、重篤化も防ぐことが認められる事です。接種後も心配であれば、30分ほど接種会場にとどまり自身の変化を確認する事が推奨されています。

84番目のワクチン接種

2月17日(水)に医療従事者から日本でもワクチン接種が開始されました。 主要先進国G7で最後の接種開始で世界では84番目です。ここまで時間がかかるのは、自国製のワクチンではなく外国製であり、しかもファイザー社のベルギーからの輸入で21日現在、ようやく2便が到着。これで83万8000回分で42万人分になります。

なぜ筋肉注射

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筋肉注射

皆さんもコロナワクチン接種の映像を見て、注射器が上腕に対して直角なイメージがありませんか?これは筋肉注射と呼ばれるもので、海外では主流です。日本ではインフルエンザ等上腕に対して、斜めに刺す皮下注射が主流です。今回のコロナワクチン接種は、体内に病原体を攻撃する抗体を作らせる為、皮下注射に比べて免疫がつく効果が早いとされる筋肉注射となります。個人差はあるようですが、注射の時の痛みは皮下注射と変わらないようです。

課題はあと2ヶ月で集団接種を開始できるのか

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ファイザー社製ワクチンは氷点下75度以下での保管が必要とされますが、2月19日にファイザー社がアメリカ国内で氷点下15度~25度で2週間保管しても、ワクチン効果に問題がない事を示すデーターが得られたとして、アメリカ食品医薬品局(FDA)に申請した事がわかりました。FDAが申請を認めれば更に簡易的な保冷により集団接種が可能になります。日本でもしファイザー社が厚生労働省に改めて、保管温度管理のデーターを提出して認められれば、国内でも更に一般集団接種が可能になります。※2021年2月27日付け読売新聞にFDAが申請を認めた事が掲載されていました。

▪️出典:引用 / 文化放送、読売新聞