■155mm榴弾砲 FH70 装備品展示

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7月23日・24日にリックンランドではサマーフェアが開催されました。
天気にも恵まれ、夏休みとあって館内や野外展示は、多数の家族連れでにぎわっていました。
今回の装備品展示は「155mm榴弾砲 FH70」です。

■155mm榴弾砲FH70とは

1978年にイギリス、ドイツ、イタリアによる、EU3カ国で共同開発された牽引式榴弾砲です。
陸上自衛隊では155mm榴弾砲M1、105mm榴弾砲M2A1の後継として、1983年より配備を始めました。
初弾装填後は鎖栓が自動開放され、そこへ砲弾と装薬を押しこみ射撃体勢が整うため、迅速な連続射撃が行えます。
射撃データはコンピューターと連動して、後方に陣地展開する射撃指揮班へ正確なデータが送られるため、正確な射撃を行う事ができます。

fh70ブレード
砲脚ブレード

特徴としてAPU(Auxiliary Power Unit)と呼ばれる、1800ccガソリンエンジンによる補助動力を装備します。
フォルクスワーゲン社が開発した装置で、富士重工がライセンス生産を行っています。この補助動力により、短距離なら約16km/hの速度で自走して、陣地転換する事もできます。

fh70後方
榴弾砲後方

通常はトラックで牽引して陣地進入しますが、射撃後に自走して離脱する事で生存性を高められます。
北海道以外の特化部隊に配備されていますが、配備から25年以上経過していて旧式化が進んでいます。
「装輪式自走榴弾砲」の開発が進められています。

(陸自資料より)

■諸 元
【口 径】155mm
【全 長】9.8m(牽引時)
     12.4m(射撃時)
【操作人員】9名
【全装重量】約9.16t
【最大発射速度】6発/分
【最大射程】
  榴 弾 約24km
  噴進弾 約30km
【製 作】  日本製鋼所

2016年 7月サマーフェア取材に追記