TOP GUN

ポスター

9月4日に英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中心とする「空母打撃群」が、日本に初めて寄港しました。香港問題と覇権的な海洋進出を進める中国が、念頭にあることは間違い無いでしょうね。英国も2000年代に入り初めての「空母打撃群」です。「空母打撃群」とは海上で航空基地の役割を果たす航空母艦(空母)を中心にミサイル巡洋艦やミサイル駆逐艦、攻撃型原子力潜水艦、補給艦などで編成される戦闘部隊のことをいいます。まだ、1980年代に仮装敵国としてソ連が崩壊する前にアメリカ軍では、様々な訓練が実施されていました。その中に「TOP GUN」と言われる、1963年3月創立のパイロットでもエリート中のエリートに空中戦技(ドッグファイト)を指導する航空訓練機関がありました。それを見事に航空アクション映画としたのが本作品です。主演のトム・クルーズはこれで一躍トップスターの仲間入りをしました。

つん裂く轟音

訓練でも航空母艦からの離発着が圧倒的です。空母を発着するときは蒸気カタパルトに引っ張られて、アフターバーナーを使用しながら30トン近いF-14トムキャットが大空に飛び出します。着艦は着艦用のスペースに横向きに張り渡したワイヤーに、機体の尾部に取り付けられた着艦拘束フック(テイルフック)を引っかけて、強引に機体を止めますが、海上に浮かぶ航空母艦は波で揺れており、空中から見ると波間に浮かぶ小さな「葉っぱ」に見えるそうです。着艦がどんなベテランでも難しいと言われる由縁です。冒頭のシーンはケニー・ロギンスの「デンジャーゾーン」と映像はマッチして圧倒されます。

アクロバット飛行の末

大空に飛び出した主人公マーヴェリック(トム・クルーズ)はアメリカ海軍の艦上戦闘機・F-14のパイロットですが、無鉄砲で型破りな操縦を行うパイロットです。空中戦技(ドッグファイト)では、相手のMIG機に対して背面降下によるバックトゥバックでの、キャノピーを擦れ合わせるほどの接近を行ない、敵パイロットに向かってファックサインを見せ、更に後席のグースがポラロイドで記念撮影を行なって、やり過ぎなほどの挑発行為をします。MiGの乗員は呆れて同じように側宙背面降下で離脱していきます。しかし問題はこれからです。僚機のクーガー/マーリンの戦闘機が空中戦技(ドッグファイト)のショックで、航空母艦に着艦出来なくなりました。主人公マーヴェリックは命令を無視して助けに向かいますが・・・

▪️監督/トニー・スコット ▪️脚本/ジム・キャッシュ ▪️主演/トム・クルーズ ▪️配給/パラマウント・UPI

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