東部方面衛生隊

衛生車両
手術車と手術準備車

前回は、94式水際地雷敷設装置(きゅうよんしきすいさいじらいふせつそうち)体験試乗をご紹介しましたね。同じ日に、10式などを展示しているイベント広場に、東部方面衛生隊車両や隊員による止血方法なども、行われていましたのでご紹介します。

東部方面衛生隊とは

隊員による止血
隊員による止血実演

東部方面隊は埼玉県朝霞駐屯地を拠点とし、約2万人の隊員を擁するが(上自衛隊員の約1/7)、その医療全般を支援するのが東部方面衛生隊(以下「東方衛生隊」という。)である。東方衛生隊は平成14年3月に編成された新しい部隊である。それまでは有事の際に編成される部隊であったが、迅速な対応を目指すために平素から準備をしようと設置されたのである。
「個人の健康を良好に維持し、傷病者を治療・後送して部隊の人的戦闘力を維持増進する」が任務として掲げられている。

東方衛生隊の編成

検査車両
手術準備車車内

東方衛生隊は、隊本部・本部付隊、野外病院隊、救急車隊の3つの隊で編成され、野外病院 を開設運営し、方面隊や各部隊で発生した患者を治療、後送する役割を担っている。

①本部付隊は、東方衛生隊の隊本部が実施する衛生隊の総務、人事、訓練及び補給等の業務を支援する。

②野外病院隊は、隊本部、受入診療、手術、収容の機能を持っている。隊員の構成は、医官、看護官、歯科医官、薬剤官、放射線技師、臨床検査技師及び救急救命士等で編成されている。

③救急車隊は、隊本部と救急車小隊で編成されている。前線で発生した患者を野外病院まで運ぶ部隊である。

※「救急救命 第27号より抜粋」

東部方面衛生隊野外手術システム紹介

車両5両(手術車・手術準備車・周術車・減菌車・衛生補給車)とエアドーム(空気で膨らませるテント)から構成され、野外で初期外科手術等を行うことが出来る。

手術車
手術車車内

■手術車:手術室
■手術準備車:血液検査室/レントゲンの現像室
■周術車:手術前後における患者さんの観察やケアえお行う部屋
■減菌車:手術に使う器機を減菌する部屋
■衛生補給車:輸血製剤や手術に使う器機を清潔に保管する部屋

※2017年5月6日 イベント取材追記